コンチネンタル航空(COA)は今下期にかけて、地方発グアム路線の営業を強化す る。地方からの直行便という利便性を活かした営業展開を積極的に推進するもので、 グアム政府観光局(GVB)や地元旅行業界、さらに地方自治体からの協力を得ること で、地方路線の活性化を図りたい構えだ。

9月シフトの動き
 ―夏休みの輸送状況

 まず今年の夏休みのグアム路線の傾向を掴んでみたい。同社アジア・太平洋地区広 報部長永田浩二氏は「8月のピークシーズンを避けて、9月にシフトする傾向が見られ る」と語る。値段の高い8月を敢えて避け、連休の多い9月に休みを取る傾向が高まっ ているようだ。
 実際数字でもその傾向が表れている。「ロードファクターで見ると、8月よりも9月 の方が高い」(永田氏)とのこと。さらに利用者数で見ても、8月は前年レベル9割程 度なのに対し、9月は「前年レベルを超える見通し」との状況。一方、旅客収益力を 示すイールドで見ると、SARS後の需要回復を目的としたディスカウントの動きを受 け、「路線によって異なるが、前年比5-15%減の状態」となっている。現在流通して いるパッケージ商品の値付けを見る限り、すべての路線で前年並みのイールドに戻る のにはまだ時間がかかるというのが同社の判断だ。

団体予約にも動き
 ―今後の輸送見通し

 では、秋・冬以降の輸送状況の見通しはどうなのか。永田氏は「団体が動きつつあ る。早期予約が入り始めている」と指摘する。春から延期となったものや、元々秋に 予定していたものも含め、これまで動きが鈍かった団体旅客の予約増加は、今後の輸 送状況に明るい兆しをもたらすもの。一方、パッケージ旅行商品を含む個人旅客の動 きについては、「間際化が進み、まだ読みづらい状況」とのこと。今後の輸送状況 は、団体予約をベースに、間際でどれだけ個人旅客が取り込めるかに関わる状況にあ る。
 同社の10月1日からの日本―グアム路線の冬期スケジュールは、関空―グアム線が 運休となるものの、その他の路線は引き続き運航を継続する。その中でも特に成田線 は、6月から実施している夜便の機材大型化(ボーイングB767-400型機)を冬期スケ ジュールでも実施、供給座席数を強化する。
 具体的な運航本数で見ると、千歳―グアム線が週2便で、12月22日から週4便に増 便、仙台―グアム線は週4便、新潟―グアム線は週2便、成田―グアム線は毎日3便、 名古屋―グアム線は毎日1便、岡山―グアム線は週2便、福岡―グアム線は毎日1便と なる。
 一方、運休となる関空―グアム線だが、航空券の安値傾向によるイールド低下が運 休の大きな要因となった。ただし「市場の状況が好転すれば、運航再開は充分あり得 る」(永田氏)とのコメントにもあるように、今回の運休は完全撤退ではなく、今後 の運航再開を視野に入れた一時的な措置としての側面が強いようだ。

地方路線の活性化、市場の健全育成図る
直行便の利便性の高さをアピール

 こうした中、同社では下期に向けた営業展開として、地方路線の活性化を目指す。 具体的には、「直行便」としてのメリットを業界や一般消費者に対し、改めてアピー ルすることで、利用促進を図る。永田氏は「ホームタウン・エアラインとしての当社 の存在を再認識して頂きたい」と強調する。
 直行便ならではのメリットをいくつか挙げてみたい。まず直行便は、時間面でのメ リットがある。直行便は乗り継ぎと比べ、当然、より短時間でグアムに着くことがで きる。また乗り継ぎの場合、乗り換え地点までの時間が余計にかかるため、朝早くの 出発もしくは夜遅くの到着、場合によっては前後泊が必要になる場合もある。さらに 地方空港は、比較的空いているので、搭乗までの時間は大都市の空港と比べ、短時間 で済む。長い行列に並ぶこともあまりない。
 利便性の面でも、やはり直行便に軍配は上がる。なんと言っても乗り継ぎの場合は 乗り換えの手間がかかる。鉄道→飛行機の場合でも、空港までのアクセスや駅の階段 の上り下りを考えると、この時点で既に体力を消耗してしまうこともしばしば。直行 便の場合、近くの空港まで行くだけで、後はチェックインして出発を待つだけだ。
 料金面で見ても、直行便の方が経済的だ。確かに経由便や近隣の空港から出発する 方が価格的に安い場合がある。しかし出発地まで行く費用や空港使用料などを考えた 場合、意外と一見値段の高い直行便の方が結果的に安くつく場合が多い。また地方空 港では、駐車無料にしているところもあり、その面でもメリットは高いと言えよう。
 このように直行便には、直行便ならではのメリットがある。永田氏は「一度利用す ると、その利便性の高さに納得する人は多い。一般消費者の目を引くためにただ安い 商品を売るというのではなく、直行便のこうしたメリットをきちんと説明し、利用者 に選択を与える販売を展開して欲しい」と語る。
 こうした取り組みは同社だけではなく、グアム政府観光局(GVB)や地元の旅行会 社、そして地元の地方自治体との一体となった取り組みが必要。永田氏は「GVBや地 元の旅行業界・自治体と一体となって、直行便の利便性を業界・一般消費者に再認識 してもらうことで、単なる安値競争に陥らない健全な市場の育成を図りたい」と語っ ており、同社の今後の地方での展開方針を改めて強調した。

正規割引運賃「フライライト」にグループ向け運賃登場
「フライライト28」、2.9万円から

 同社では、グアム行きの下期のエコノミークラス往復正規割引運賃(PEX運賃) 「フライライト」にグループ向け運賃「フライライト28」を新設した。3-6名のグル ープが対象で、価格も2万9000円からとお得な設定となっている。またグアム行きの 全運賃対象に、出発後の予約変更を可能にした。その際、手数料が別途必要となる が、より日程面での自由度が高まる。FIT市場はグアムでも伸びており、「PEX運賃の 売り上げは伸びている」(永田氏)とのこと。今回新設した「フライライト28」も 「家族やゴルフ目的のグループをターゲットにした運賃」とのことで、さらなる個人 旅行層の需要拡大を図る。