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JTBグループのパシフィックミクロネシアツアーズ(PMT)の小林克明代表取締役は、こう切り出した。昨年下期から動き出した団体旅行需要が、まさに今年に入ってから、本格的な回復基調に乗ったことを示している。 個人消費の回復から、パッケージツアーは一足早く回復してきているが、法人需要の回復は、どうしても一歩遅れる。その法人需要が、ようやく本格回復してきたことで、年初に85万人程度と予想されていた2004年の訪グアム日本人数も、90〜92万人に達しそうな勢いにつながっている。 PMTによると、自動車、建設、ファッション業界など、消費者の購買意欲の高まっている分野はとくに、その景気の良さを背景に、団体需要が好調だという。このうち自動車については、来年3月から開催される愛知万博によって、団体需要に影響が出るかどうかが不確定要素としているが、全般的にみれば、団体旅行は来年も好調に推移するとの明るい見通しを示している。 とくに、今年、団体市場で特徴的なのは、“予約人数”と“参加人数”の乖離が小さく、団体の規模を堅めに見積もれることだと小林代表取締役は指摘する。「当社では、参加人数が50名以上の団体を『大型団体』と区分しているが、昨年4月は、ブッキングに対して参加人数はたった10%だった。もちろん、SARSなどの影響があった訳だが、今年は、4月が85%、5月が81%、6月が63%と、いずれも高い比率で成約に結びついている」と小林氏。SARSなど、一連の外的要因が払拭されたことで、動きやすくなったことが大きいと見られる。 また、PMTの佐藤誠二東日本営業部長は、「グアムにおける大型団体の受入体制が、ある程度整ってきた」ことも、明るい材料として挙げている。これまでグアムでは、ホテル内に1000名以上を一度に収容できる屋内のイベント会場が無かったため、グアム大学の施設などを活用していたが、ホテルからのバス移動が必要などの難点があった。それが、PICグアムに1000名以上収容可能な多目的スペース『パシフィック・パビリオン』がオープンしたことで、大型団体の受入がしやすくなった点は大きいという。 PMTでは、団体向けのパーティプランの積極展開や、客層に応じた食事・サービスの提供、顧客参加型のイベント企画などを強化し、「基本的に、グアムへの団体旅行なら、ニーズに応じて“何でもできる”ことを、顧客や販売店に伝えていく」(佐藤東日本営業部長)ことで、さらに積極的な取込を図っていく方針だ。
近年、グループの小規模化が進んでいたグアムであったが、今年は200〜300名規模の社員旅行やインセンティブも顕著に回復しており、1000名を超える大型団体の引き合いが多いことも、大きな特徴の一つだとしている。小早川氏は、「9.11のテロ以降、大型のインセンティブなどは、海外から国内にシフトしていたが、それがようやく戻ってきた」として、大型団体需要がどこまで回復・拡大するか「今後が楽しみ」と述べている。 HTMでは、自動車に加えて、とくに外資系の製薬会社や生保会社の需要が好調としている。また、製造業についても明るさが見え始めている。 とくに、団体向けの素材として、イベント系のオプショナルツアーが充実してきたことや、サンドキャッスルのリニューアルといったアピールポイントが増えていることも大きいとしている。また、HTMでは昨年、名古屋の企業のグアムへのインセンティブツアーを実施したが、あらたな企画として、広大な公園を利用した“大運動会”の実施や、大規模なバンケットパーティの開催できるPICグアムの『パシフィック・パビリオン』を活用するなど、グアムの新しい施設や試みにも積極的に取り組んでいる。 一方、修学旅行の動向として、関西圏ではマリンスポーツや自然体験型の企画が人気と紹介。また、関東圏では、学校交流などが盛んだとし、グアム大学での体験受講や、ホテルでのベットメイク等の体験型プログラム等も取り入れている。今後、ファイファイビーチやアルパンビーチクラブの、環境学習を中心としたエコプログラムを積極的に取り入れ、教育マーケット向けに営業展開をしていく予定だ、と述べている。
グアムの団体需要は、1〜2月、6月、10〜11月がピークとなる。そのピークには最盛期で40%、多い時で50%近くまで団体シェアが高まっていたが、現在はまだ30%前後に留まっていると浅尾部長は説明している。9.11の後には、そのシェアが10%近くまで落ち込んでいたことを考えると、まさに大幅な回復傾向にある訳だが、もう一押しの回復を期待している。40%台が目指す目標だ。 浅尾部長は、「とくに社員旅行の場合、デスティネーション間の競争より、旅行日数の問題が大きい。したがって、グアムはアジアとの競争になる訳だが、2泊3日や3泊4日で行ける最も近いビーチリゾートとして、グアムの人気は絶対に廃れない」と述べ、景気さえあと一歩回復すれば、間違いなく戻ると自信を示している。 また、今後が期待される分野として『修学旅行』を挙げ、とくに関東圏の海外修学旅行解禁に期待感を示した。関西圏では既に、公立・私立を含めて海外修学旅行は盛んで、なかでもグアムは、一番近い英語圏として人気が高い。R&Cツアーズでも、2年先まで予約が入っている状況だ。一方、関東圏は、グアムへの修学旅行も私立高校の一部が実施している程度だが、「このマーケットは、動き出せばどっと動く」として、今後に期待している。 また、修学旅行生向けの魅力的な体験プログラムが重要と指摘。R&Cツアーズでは、例えば、ゴミ拾いなどのボランティア活動を実施し、グアム現地紙で取り上げられた記事をPTAに紹介する試みや、グアム大学と提携しての体験受講、学校交流などを行っている。
「チャペルのバリエーションが豊富で、かつ、ウエディング同行者向けのアクティビティやショッピングの魅力が多彩。限られた日程の中で、現地の滞在を十二分に楽しめる」のもグアムウエディングの魅力と指摘するのは、ジャルパックの伊東和夫ミクロネシアカンパニー課長兼仕入・企画グループ長。「グアムのウエディング需要は、下期も勢いがある」と期待感を示す。 ウエディングの販売には、きめ細かいサポートとコンサルティングが必要。競合他社がウエディング専用デスクなどを設置して販売に当たっている反面、ジャルパックは直営店を持てないが、その分、ウエディング会社とのタイアップを強化。衣装や追加手配などに関する問い合わせは、ワタベウエディング、レオブライダルサロン、ワールドブライダル、クチュール・ナオコが直接受け付ける形をとっている。 さらに、カップル&同行者向けのプログラムを手厚く設定していることも特徴だ。希望に応じて、同行者の同一フロアを確約するほか、8名以上の団体には空港─ホテル間を専用車で送迎する(到着時のみ)。さらに、8000円相当のディナーをプレゼント、DFS15ドルクーポンも付く。 また、2004年度下期から新たに、ホテル内チャペルで挙式する場合でも、宿泊は他のホテルを選択できるよう商品を改良した。通常のツアーでは、ホテルから選ぶのに対し、ウエディングではチャペルから選ぶため、そこにニーズのミスマッチが生じることもあるためだ。 例えば、I'llのウエディング組込コースで、「サンビトレス・ベイサイド・チャペル」で挙式するコースの場合、宿泊ホテルはホテル・ニッコー・グアムと、ハイアット・リージェンシー・グアムから選べるようになった。 そのホテル・ニッコー・グアムには、今年12月、2つ目のチャペル「クリスタル・チャペル〜風の教会〜」がオープンする。ジャルパックとしても、新チャペルオープンに大きな期待感を寄せており、伊東氏は、「人気2チャペルを擁するホテル・ニッコー・グアムを、JALグループ全体で盛り上げていく」考えを示している。
ホリデイツアーズミクロネシアの村田悟ホリデイ企画営業部課長は、「ウエディングを大きな柱の一つとして展開している」と明言する。ウエディングの取扱人数は、全体の10%強程度だが、価格に左右されない客層で、かつ、同行者も多い。「このマーケットを拡大することは、当社にとっても、販売店にとってもメリットが大きい」ためだ。事実、販売店でも、ウエディングにかなりの力を注いでいる店舗が増えている。 今年4月からは、ウエディング商品の内容も大きく変えた。その一つが、挙式費用から衣装のレンタル料、ヘアメイク、ウエディングディナーまで、全てを組み込んだ「天使のウエディング」を新たに設定したこと。これにより、今年4〜6月の取扱人数は1.8倍、売上は2倍程度まで拡大した。 さらに、ホテル内チャペルで挙式する場合でも、他のホテルを選んで泊まれるプランも新設している。1つのチャペルについて、4ホテルから宿泊先を選べるため、選択肢は大幅に広がった。「チャペルはもちろん、宿泊先ホテルにこだわるお客様は多い。チャペルのあるホテルに泊まった方が、当然割安だが、それでも全体の3〜4割はチャペルのあるホテル“以外”に宿泊する」(村田氏)ため、このニーズに応えた。 平均7〜8名、多い時には30名規模にも達する同行者マーケットも魅力だ。HTMは、一括集中型の手配体制を敷いているため、同行者が日本各地から出発する場合もハンドリングはスムーズ。 このほか、アルバムやDVDなどのオプションについても、従来の現地払いから“日本申込・日本払い”へと変更した。これまでは、挙式するカップルにとっても、現地で支払いが生じるため負担になっていたが、これが全て日本で完結。さらに、HTMでは、「販売店に対しても、オプション販売のコミッションを出す」ことで、販売店に還元する仕組みを取っている。これが、販売店のウエディング販売意欲につながり、実績にも結びついていると分析している。
アールアンドシーツアーズの浅尾部長は、ウエディングについて、「手配旅行で扱うことが多いが、同行者は平均15名。全国から来る場合は40名に達することもあり、他社に比べて同行者の人数が多いのが当社の特徴」と説明する。R&Cツアーズの場合、ウエディング専門の旅行会社と組んで、ウエディング部分は専門会社が、旅行部分はR&Cが手配する形となっている。 同行者の数が多ければ多いほど、現地では挙式するカップル本人が、添乗員役を務めねばならないケースも多いが、「同行者にはまとめてコーディネーターを付けるため、急なアレンジも受けられる。カップル、同行者ともに安心感が高いはず」と説明。 また、10名以上が同一フライトで来島する場合は専用車を付けるほか、新たにカップルのネーム入りワインをオプションで受け付けるなど、サービスも拡充している。 |
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