坂の多い”ダナ”(首都アンダナナリポ)の街

 インド洋に位置し、島面積で世界第4位の大きさを誇るマダガスカル。アニメ映画「マダガスカル」の舞台にもなったこの国は、映画以上に自然がユニークで変化に富む。とりわけ、シファカ、インドリインドリなどのキツネザル類、カメレオンなどの爬虫類、『星の王子様』でおなじみのバオバブの木をはじめ、マダガスカルでしか見られぬ固有種や希少な種の動植物が非常に多く、世界中の学者、研究者や自然愛好家たちを魅了してきた。最近はこの稀有な自然を体験したいと、老若男女を問わずマダガスカルを旅する人が増加中だ。

 マダガスカルの魅力は動植物のみに限らない。緑溢れる熱帯雨林、赤土の農村地帯など、地域により時期により、さまざまに異なる景色を目にできる。アンタナナリボなどの市街地にはフランス風のノスタルジックな佇まいが残り、風情がある。

 このように見どころの豊富なマダガスカルはネイチャー・ウォッチング、トレッキング、森林浴など、いろいろな楽しみ方が可能だ。今回は現地取材を元に、中央部から西部、および南部の人気スポットを紹介する。(取材協力:マダガスカル航空/取材・文:石川祐子)
マダガスカル共和国概要
国名:マダガスカル共和国(公式英語表記はRepublic of Madagascar)
面積:58万7041平方km
気候:6地域に分かれるが、総体的に昼は30度前後と暑く朝夕は涼しい。ペリネやベレンティーでは夜や早朝は長袖が欲しくなるほど。
首都:アンタナナリボ
公用語:マダガスカル語、フランス語(英語も少し通じる)
通貨:アリアリ(ariary)100アリアリは約6円)
時差:日本より6時間遅れ

 


地理と概要

 マダガスカルはインド洋上、アフリカの東南に位置し、正式名称をマダガスカル共和国という。国土の広さは日本の1.6倍、人口は約1700万人。マレー系を中心に、18部族からなる多民族国家だ。公用語はマダガスカル語とフランス語である。

 アフリカ大陸に近いためアフリカの一部と思われがちだが、インド亜大陸から分離してできた島で、固有の生態系が育まれてきた。生物の進化の歴史をたどる上でも貴重な島だ。鉄分を含む赤土の地域が多く、「赤い島」の別名も持つ。実際、アンタナナリボの郊外やベレンティーでは燃えるような赤土を見かける。主産業は農業で、米、コーヒー、バニラ、砂糖、イモ、豆、野菜、果物などを収穫する。


歴史背景

 9世紀には早くも海岸部でイスラム教徒との交易が行なわれていたという。16世紀初頭にポルトガル船によって“発見”され、以来、ヨーロッパでも存在を知られるようになった。18〜19世紀初頭にはマレー系人種のメリナ族によるメリナ王朝が成立したが、その後フランス、イギリスの相次ぐ介入にあい、1896年にはフランスの植民地に。1947年頃から独立の機運が高まり、1958年に共和国としてフランス共同体内自治領に移行。1960年6月26日、フランスからの独立を果たした。国家元首は大統領が務める。




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 日本からは夕刻に出発し、夜、タイのバンコクでマダガスカル航空のアンタナナリボ便に乗り継ぐ。機内で7時間眠ればアンタナナリボの国際空港には朝に到着するので、日本より6時間遅れの時差がさほど気にならない。バンコクとアンタナナリボを結ぶ便は往復とも週2便運航。マダガスカル国内でもフォール・ドーファン、モロンダバなど各地に飛んでおり、旅行の便利な足として活用できる。

 ところで、マダガスカル航空のマークは旅人の木だ。この木、正式名称はオオギバショウだが、茎の部分に水分をたっぷり蓄積していて旅人が喉を潤せることからマダガスカルでは旅人の木と通称されている。

(マダガスカル航空の情報はwww.airmadagascar.co.jp